人生で一度だけ「ゾーン」に入った話
唐突ですが、「ゾーン」に入った話をしたいと思います。
話のきっかけ
今日もスラムダンクを見ていました。翔陽高校戦で、後半点差がさらに開き、湘北が追い込まれます。ここで、中学MVP男こと三井が疲労困憊のところから輝き始めます。
いやらしいマークをしてきていた相手を振り切り、スリーポイントシュートを連続で決めます。
疲れているのに、集中力が高まって、ハイパフォーマンスをする姿に三井はゾーンに入ったと感じました。
そもそも、「ゾーン」って何?
Wikipediaによると、
人間がそのときしていることに、完全に浸り、精力的に集中している感覚に特徴づけられ、完全にのめり込んでいて、その過程が活発さにおいて成功しているような活動における、精神的な状態をいう。
ゾーンに入ると、集中力が極限まで研ぎ澄まされて、普段では考えられないパフォーマンスが発揮されます。
主にスポーツの場面で取り上げられることが多いです。
スポーツ選手は意識的にゾーンに入る訓練をしていると聞きます。
私が体験したゾーン
経験したのは中2の夏休みのテニスの大会中
当時テニス部に所属していた私は後輩に負けるくらいテニスが弱かったのですが、先生の温情でダブルスで大会に出させてくれました。
普段の私のテニスのレベルはというと
・オーバーサーブが5本に1本入るかどうか
・アンダーサーブも半分位しか入らない
・ラリーも返すのがやっとで続かない
・極度の緊張しいで、試合は1年間やっても勝ったことがなかった
というダメダメでした。
だから、部員のみんなは「あいつは一回戦で負ける」と思っていたことでしょう。
私は「恥をかかないように」とばかり考えて、試合前からめちゃくちゃ緊張していました。
試合前
ただ、試合の2,3時間前から壁に向かってサーブの練習をしていると、その日は「感覚がいいな」と感じ、オーバーサーブが何本もネットの高さを超えていました。
友達の試合のポールパーソンをやりながら、試合時間が来るのを待っていました。
勝ち負けより、やっぱり恥かかないようにすることが私には重要でした。
試合開始
ダブルスの対戦相手は同じ中2でした。
1人はアンダーサーブで、もう1人は成功率は低いですが、ファーストサーブはスライス回転のサーブを打っていました。
私の相方はサーブもラリーも私よりも出来るやつでした。
試合が始まると、意外なことに私がボールを打ち返せていました。
ボレーも決めて、確か2ゲームを連続で取った覚えがあります。
「この試合いけるかも」と感じてました。
自分のサービスゲーム
第3ゲーム、私の大の苦手なサービスをする時になりました。
私はファーストサーブはフラットサーブで、セカンドサーブはアンダーサーブを打っていました。
前述の通り、普段はファーストサーブは入りません。試合の時はなおさらです。
しかし、この試合ファーストサーブが2本に1本は入りました。
しかも、アンダーサーブはミスはなかったので、この試合ダブルフォルトは0でした。
ファーストサーブが入ると、相手は打ち返せず、アンダーサーブが決まっても、相手はミスするか弱い球が返ってきたので、簡単に決められました。
この試合2回訪れた私のサービスゲームをあっさり取ることができました。
超感覚になった瞬間
試合中はいつもとは違う感覚でしたが、特に2回感覚が研ぎ澄まされた瞬間がありました。
①相手の球の軌道を相手が打つ前に予測できた
自分が前衛にいる時に、相手が球を打つ瞬間に「ここに球が飛んでくるな」と分かり、自然と体が動いて完璧なタイミングでボレーできた。
②相手のスライスサーブの軌道を予測した
試合の終盤に相手のスライスサーブが私のコートに入りました。その時、私はフォアハンドで回り込んで打とうとしました。
しかし、相手は左利きだったため、相手から放たれたボールは私の体へ食い込んでくる格好となりました。
そうなると通常は打ち返すことができません。
しかし、その時の私は違いました。
スライスサーブが私側のコートにバウンドした瞬間、練習中に受けた友人のスピンサーブとの軌道と重ね合わせ、「このままでは打ち返せない」と感知しました。
瞬間的にフォアハンドからバックハンドに持ち替え、強引に捻ってラケットを出してなんとか打ち返しました。そして、相手のコート深くにバウンドしたボールを相手は打ち返すことはできませんでした。
試合結果
6-1のスコアで勝つことができました。観戦していた友人たちは「お前じゃないと思った」というほど驚いていました。
当然です。私が1番驚いていましたから。
試合後
次の試合もゾーンに入っていたのでいい勝負ができたのですが、4-6で負けてしまいました。
それ以後、ゾーンに入ることはありませんでした。
ファーストサーブも相変わらず入らなくなってしまいました。
テニスをやっていて辛かったけれど、ゾーンに入った話ができるのでそれはよかったなと思います。
きっと皆さんにも今までにゾーンに入った経験があるのではないかと思います。
ではでは🤚