ブックレビュー 【嫌われる勇気】
それでは、amazon audibleで聴いた『嫌われる勇気』のブックレビューします。
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【あらすじ】
登場人物
悩み多き青年と、「世界はどこまででもシンプルであり、人は今からでも変われる」という意見を持つ哲人の2人だけがこの物語の登場人物である。
本の内容
はじめ、青年は哲人を論破しようと意気込んでいる。それが、哲人との対話を通じて、哲人の話すアドラー心理学に反発しながらも、アドラーの考えを少しずつ理解していく。
【背景】
筆者について
本著は、『アドラー心理学入門』を書いた岸見氏と、岸見氏から若い時に影響を受けた古賀氏が、アドラーの考えを後世に残すために執筆した。
作品について
分かりやすくするため、多くの人が抱えるであろう問題を青年が哲人へぶつけて、哲人がアドラー心理学の立場から応答するという対話形式の作品にしたそうです。
【おすすめポイント】
私の読んだ感想
本著を聴き進める中で、「この視点は今までになかった」と感動するところがいくつもありました。
ただ、自分の中の問題を哲人に明かされている様で、青年とともに胸が苦しくなることもありました。
でも、聴き終わった時に、私は「この本に出会えて良かった」と感じました。
アドラーの目的論
大抵の人はそのままでいることの方が楽です。
変わらなくていい理由、変われない理由なんていくらでも探せる。
「こんな環境で育ったから今はこうなんだ」
「こんな欠点さえなければ私だって」
過去に原因を見つけて、今行動を起こさない理由づけは簡単にできます。
相手も納得してくれるかもしれません。
ですが、「本当はその過去の出来事や事実を利用して、今の行動にブレーキをかけていませんか?」とこの本では問うてきます。
もっといえば、「今行動を起こさないために過去の出来事を利用していませんか?」と。
それがアドラーの提唱する目的論です。
勇気が大切である
私たちは原因を探しているように思えて、本当は過去の出来事を利用しているというのです。
勇気を振り絞らないために。
本著は、善悪や道徳ではなく勇気について語っています。
哲人は言います。
「あなたが変われば世界は変わる」
青年と哲人は、「トラウマ」「劣等感」「人との比較について」「課題について」などを議論を重ねた後に、終盤でタイトルである「嫌われる勇気」について議論されています。
アドラーの個人哲学の根幹である、意思と勇気に関わる主張です。
【ぜひあなたに読んでもらいたい】
本の中で感動したところはいくつもあります。
特に、「競争から離れる」という箇所はめっちゃくちゃ僕に刺さりました。
今にもシェアしたいです。
でも、シェアしてしまったら意味がない。
あなた自身でその答えを見つけ出して欲しいのです。
アドラー曰く、「自分を変えることができるのは自分だけ」だから。